「このグリルデザインに関する批判的意見は残酷であるかもしれないが、このマイナスの意見に対してグリルデザインを大人しくすることはない」と語るのはBMWのデザイン部門の責任者であるエイドリアン・ファン・ホーイドングだ。ホーイドングは続けてこう語る。「目立つものを作りたいなら、それは他と区別され、異なっている必要がある。我々は世界中のすべての人々を喜ばせることが目標ではなく、顧客を喜ばせることが目的である」と。また、「変化は企業にとってストレスであるが、市場で失敗しているときには変化が必要である。」とも語っている。変化を加える時には批判も付きものですが、それでも企業の成長のためには必要であるということですね。
また、BMWの顧客には大き分けて「エレガントなクリエイター」と「表現力豊かなパフォーマー」の2パターンあるそうで、前者は3、5、7シリーズを好み、後者は4、6、8シリーズを好むそうです。5シリーズや7シリーズの様な奇数番モデルを好む顧客はキャビンと滑らかなシルエットを望んでいて、逆に4シリーズや6シリーズなどの偶数番モデルを好む顧客は快適性や実用性ではなくカッコよく・目立つようなデザインを望んでいることが多いそうです。
たしかに、BMWを見ていると全てのモデルのグリルが巨大化したわけではなく、高級サルーン系である5シリーズなどは巨大な縦長グリルにはなっていないことがわかります。顧客がそれぞれのモデルに対して求めるものによってデザインを考えているということですね。
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