メルセデス・ベンツが販売しているコンパクトサイズのファミリーカーである「Aクラス」。1997年に初代Aクラスが登場し2004年に2代目Aクラスが発売され、2013年に3世代のAクラスが発売されました。
3代目Aクラス(W176)は2代目Aクラスから全高を160㎜低くし全長を400㎜延長したことで、これまでの「おにぎり型」のAクラスとは違いスタイリッシュなコンパクトハッチバックへと進化を遂げました。また、外見だけではなく内装や乗り心地も先代のモデルとは大きく異なっています。更に3代目AクラスからラインアップにAMGモデルを追加するなど、「コンパクトファミリーカー」から「ドライブを楽しむスポーツハッチ」へとコンセプトを変えてきました。
2018年になり4代目Aクラス(W177)が発売され、3代目Aクラスの中古も200万円以下の個体も多くあり、かなりリーズナブルな値段で手に入れられるようになってきました。このクラスのコンパクトスポーツハッチを求めている人は多いのではないでしょうか。そこでこの記事では3代目Aクラスの購入をご検討されている方に向けて、”良い点・悪い点”、”おすすめのグレード”、”維持費や故障”について説明していきます。
エクステリア(外見)
インテリア(内装)
エクステリアと同様にインテリアも先代のAクラスから大幅に進化しています。シフトレバーはセンターコンソールからハンドル横のコラムシフト(ウインカーレバーの様なシフトレバー)になり、最近のスポーツカー同様コンソール周りは非常にスッキリした印象になっています。また、ジェットエンジンをモチーフにしたエアコンの吹き出し口やセミバケのシートがスポーティ感を演出しています。中央に取り付けられたディスプレイは全グレード標準装備でドリンクホルダー横のダイアルを用いてナビやオーディオの操作を行います。ダッシュボードやコンソールは若干のプラスチック感があり、上位クラスのCクラスやEクラスに比べるとその質感はやや劣りますが、エントリークラスの内装としては十分過ぎる程です。私は車選びの際に内装(特にダッシュボード周り)を結構気にします。それは”運転していて常に目に入る場所”だからです。三代目Aクラスは例えエントリークラスであっても「ベンツを運転している」ということをしっかりと感じさせてくれます。
運転席のシートはランバーサポートが張り出したセミバケのシートを全グレード採用しており、カーブを曲がった時でもしっかり体をホールドしてくれます。座り心地も硬すぎず柔らかすぎずといった感じでGOOD。シートの素材はファブリック、レザー、レザーDINAMICA(レザーとスエードのコンビ)の三種類用意されています(グレードやオプションによって異なる)。また、ベースグレードのA180は運転席の電動パワーシートがオプションなので、中古を買う際はパワーシート付の個体を選ぶことをオススメします。
後部座席に関してはぶっちゃけかなり狭いです。先代に比べ全高が低くなったせいで頭上に圧迫感を感じるので、成人男性が後部座席に乗って長時間の移動する際は少し疲れてしまうでしょう。しかし、ポルシェ911やアストンマーチンの様に”ほとんど乗ることができない”後部座席ではなく、狭く感じる程度なので少しの移動に使う場合や子供を乗せる場合などには普通に使えます。
トランクスペースに関しては後部座席を倒さないときで340L積載可能なので、3~4泊用のスーツケース2つは余裕で積むことができます。更に後部座席を倒せば1157L積載可能となるので、ゴルフバックを3つ積むことができます。トランクに関しては特段広いわけではありませんが、このクラスのコンパクトカーでは標準的な積載量であり、旅行や買い物で困ることはないでしょう。
いずれにせよ、十分な居住スペースやトランクスペースを確保したいのであればBクラスを選択することをオススメします。
グレード
三代目Aクラスには大きく分けてA180、A250、A45AMGの三種類のモデルがあります。スペックは下の表の通りです。
グレード | 排気量 | エンジン | 最高出力/最大トルク | 変速機 | 駆動方式 | 燃費 | 新車価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A180 | 1,595cc | 直列4気筒 DOHC ターボチャージャー | 122PS/20.4kg・m | 7速DCT(7G-DCT) | FF | 17.6km/L | 約300万円 |
A250 | 1,991cc | 直列4気筒 DOHC ターボチャージャー | 210PS/35.7kg・m | 7速DCT(7G-DCT) | FF/4WD | 14.0km/L | 約450万円 |
A45 AMG | 1,991cc | 直列4気筒 DOHC ツインスクロールターボ | 381PS/48.4kg・m | AMGスピードシフト7速DCT | 4WD | 13.0km/L | 約650万円 |
A180は1.6Lのベースグレードモデル。A250は2.0Lのエンジンを積んだ上級グレードです。また、A180にはA180スポーツ(後期型はAMGスタイル)、A250にはA250 SPORTと呼ばれる足回りとエアロをスポーツ仕様にしたモデルがあります。更にA250 SPORTには4matic(四輪駆動)モデルが存在します。そしてメルセデスAMG(ベンツのスポーツ部門)が手掛けるAクラスのハイパフォーマンスモデル A45 AMGがラインアップされています。
基本維持費
[table id=3 responsive=”scroll” /]
上の表は三代目Aクラスの基本維持費になります。基本維持費とは税金や車検代などその車を所有する以上絶対に支払わなくてはいけない費用のことです。自動車税は二年に一回(原則一括払いだが場合によっては分割も可)で5月までに支払います。また、車検も二年に一回車検代として重量税+自賠責保険+印紙代+車検基本料を支払います(車検代も分割払い可能)。車検にかかる費用の内法定費用(重量税,自賠責保険,印紙代)はどこに車検を頼んでも変わりませんが、車検基本料は車検をお願いする業者によって大きく異なってくるので気をつけましょう。基本維持費は年間換算にすると121,515円ですが、ひと月に払う金額に換算すると10,250円とそこまで高くはありません。ちなみに輸入車だからといって税金などが特別高くなるわけではありません。タイヤ交換代に関しては乗り方によって変わってきます。Aクラスは高級なタイヤの装着を必要としないので、街乗りなら上の表の通りです。しかし、サーキットでの運転などをするとタイヤの消耗は早くなるので、交換のスパンは短くなってしまいます。
また、注意して欲しいのが、上の表の金額は基本維持費の最低金額であって車検時の点検で何か不備が見つかって部品交換をすることになると、追加で交換部品代(整備料金)を支払わなくてはいけません。何も異常がなければ交換部品なしで0円ですが、エンジンオイルやブレーキフルード,オイルフィルター,ブレーキパッドなどの消耗品の交換は必要になってくるので経験上30,000円くらいは交換部品代で車検代に上乗せされます。しかし、これも業者によっては社外品やOEM品を使ってかなり安く交換してくれところもあります。
変動維持費
続いて三代目Aクラスの変動維持費です。変動維持費とは駐車場代や保険料など車を所有する人の環境や乗り方によって変化する維持費の事です。変動維持費の中で大きな割合を占めるのは駐車代と自動車ローンです。駐車代に関してはピンキリで都内で所有するには15,000円~50,000円で郊外や戸建ての場合0~10,000円といったところでしょう。自動車ローンに関しては頭金の額やボーナス月の返済額によって月々の支払額が大きく異なってきます。ローンを組まずに一括で購入してしまえばローンは0円だし、頭金を多く払えばその分月々の返済額は安くなります。表の通りだと頭金に700,000円かつボーナス返済200,000円で月々の支払額は21,000円になります。
また、任意保険ですが保険会社やプランによって額が異なってきますが、任意保険料の大小を一番大きく左右させるのは”車両保険を付けるか付けないか”です。正直なことを言ってしまうと車両保険は付けるに越したことはありません(新車なら絶対につけます)。しかし、保険は掛け捨て(何も起こらない限り損)であり私の場合はなるべく維持費は安く抑えたいので中古車の場合は(車種によりますが)車両保険を付けないことが多いです。どうしても心配な方はエコノミープランなどの車両保険に加入することをお勧めします。
続いて三代目Aクラスの変動維持費です。変動維持費とは駐車場代や保険料など車を所有する人の環境や乗り方によって変化する維持費の事です。変動維持費の中で大きな割合を占めるのは駐車代と自動車ローンです。駐車代に関してはピンキリで都内で所有するには15,000円~50,000円で郊外や戸建ての場合0~10,000円といったところでしょう。自動車ローンに関しては頭金の額やボーナス月の返済額によって月々の支払額が大きく異なってきます。ローンを組まずに一括で購入してしまえばローンは0円だし、頭金を多く払えばその分月々の返済額は安くなります。表の通りだと頭金に700,000円かつボーナス返済200,000円で月々の支払額は21,000円になります。
また、任意保険ですが保険会社やプランによって額が異なってきますが、任意保険料の大小を一番大きく左右させるのは”車両保険を付けるか付けないか”です。正直なことを言ってしまうと車両保険は付けるに越したことはありません(新車なら絶対につけます)。しかし、保険は掛け捨て(何も起こらない限り損)であり私の場合はなるべく維持費は安く抑えたいので中古車の場合は(車種によりますが)車両保険を付けないことが多いです。どうしても心配な方はエコノミープランなどの車両保険に加入することをお勧めします。