輸入車(外車)は壊れやすいのか?

・輸入車って壊れやすいの?

「輸入車(外車)=壊れやす」というイメージを持っている方は結構沢山いるのではないでしょうか?たしかにそのイメージは間違っていませんが、「日本車に比べて壊れやすい」と表現した方が的確でしょう。外車と言っても国や車種によって信頼性は異なりますが、壊れにくいと言われている外車でも、世界的に見ても異常に信頼性が高い国産車(日本製)には及びません。したがって、外車が壊れやすいというよりかは、日本車の信頼性が高すぎるということなのです。

・なぜ輸入車は壊れやすいのか?

・文化の違い

当たり前ですが、日本と海外とでは文化の違いがあります。日本は保守的で、欧州や米州は挑戦的であるという傾向があります。これはモノづくりに対する考え方や姿勢にも影響しています。ヨーロッパのメーカーは革新的な技術を開発してから市場に投入するまでの期間が非常に短く、新しいものをいち早く世に出すことに慣れています。日本のメーカーが革新的な技術を開発するスキルがないということはありませんが、日本のメーカーは信頼性が保障されるまで市場に投入しなかったり、既存の技術を磨き上げることを好む傾向にあるので、革新的な技術を搭載した製品を市場に投入するまでに時間がかかってしまうのです。
ベンツやBMW、アウディなどのヨーロッパのメーカーの新車は魅力的で目新しい技術がたくさん使われていますが、こういった技術は市場に投入されてから改良を重ね信頼性を高めていくのです。一方で日本車は製造やテストの段階で信頼性確保した後に市場に投入します。この点が外車と日本車の壊れにくさの違いを生み出していると言えるでしょう。

・気候の違い

日本の気候変動は世界的に見ても特殊です。夏は高温多湿で冬は低温乾燥と季節によって気温も湿度も激しく変化します。欧州は夏でも日本ほど暑くならず、湿度も高くありません。なので欧州車などはヨーロッパの気候に合わせて作られていることから、日本の厳しい気候変化に耐えることができません。特にゴム製のパーツ(ホースやポンプ、配線のカバーなど)が日本では劣化しやす傾向にあります。また、スイッチ類なども気温や湿度によってダメージを受けやすいです。その為、劣化しやすいパーツ類に関しては一定の頻度で交換することが望ましいとされています。

・交通事情の違い

日本と海外とでは交通事情も異なります。日本の道路は信号が多く、公道の制限速度も高くありません。海外では高速走行、長距離走行が可能な道路が多く、そういった走行スタイルに基づいて車が作られています。輸入車は日本の様にストップ&ゴーを頻繁に繰り返すドライビングスタイルを想定して作られていないので、こういった交通事情の違いがエンジンやトランスミッションの故障につながってくるのです。

・じゃあ外車は買わないほうがいいの?

・故障との向き合い方

「じゃあ輸入車は買わない方がいいの?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。定期的にメンテナンスをして、故障しそうなパーツを交換し事前に故障を防ぐことで国産車と同様に乗り続けることができます。また、エンジンオイルやミッションオイルも適切なタイミングで交換し、車に負荷をかけないように心掛けましょう。適切な頻度でのメンテナンスや劣化しやすいパーツを交換しながら乗り続けることは輸入車に限った話ではありません。国産車は壊れにくいですが、工業製品である以上故障は必ずありますので、国産車だからメンテンナスフリーで乗り続けられるわけではないということは念頭に置いておく必要があります。
輸入車にはデザインや乗り心地、高い安全性など魅力が沢山あります。「外車=壊れやすい」というイメージだけで輸入車を食わず嫌いするのは非常に勿体ないです。

・最近の外車は壊れにくい

また、今の輸入車は一昔前に比べ信頼性が向上しています。ポルシェやVWなどは世界的にも高い信頼性を誇っています。また、新車や認定中古で買う場合は保証も充実しているので、輸入車だから維持が大変であるとは一概には言えなくなってきています。

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