さて気になるR8 4.2FSIの故障だが、よく聞く故障はトランスミッション(Rトロニック)の故障である。ATとはいえどセミATなのでクラッチ交換が必要になる。R8のクラッチは結構長持ちするが、ローンチコントロールやATモードを多用している場合は摩耗が早くなる。クラッチ交換は工賃込みで40万円程の費用がかかる。また、オプションのマグネティックライド(磁性制御式可変ダンパー)が付いている場合は注意が必要である。マグネティックライドは走行距離3万キロ以上でガタがくると言われている。故障した場合はマグネティックライドの交換又は別のサスペンションに交換する必要がある(マグネティックライドの場合1本10万円くらいする)。その他に電装系の故障があるが、これは普通のAudi同様の修理代になるだろう。
R8は信頼性が高く故障は少ない傾向にある。R8だからと言ってAudiの他のモデルよりも故障しやすいということもない。比較的シンプルな構造であるので、トラブル時も他のスーパーカーよりも出費は少ない。とは言え、トランスミッションや可変ダンパーが故障するとそれなりの出費になるので、中古車を買う時はクラッチの残量やマグネティックライドの状態を確認しておくことは必須である。