【中古車】VW 8代目ゴルフの購入を考える

  8代目ゴルフⅧとは?

・VWの人気コンパクトハッチバック

フォルクスワーゲン・ゴルフは、1974年から40年以上にわたって世界中で大人気コンパクトハッチバックとして愛されてきた。これまで、幅広い需要に対応するために年々進化を遂げてきた。

お馴染みのスタイリング、最新のテクノロジー、そしてフォルクスワーゲングループが誇る最高のエンジンを備えた8代目ゴルフは、万人受けするホットハッチである。そして、フォルクスワーゲンは「ID.3」と呼ばれるEVハッチバックをリリースする予定だが、ゴルフはフォルクスワーゲンの主力商品としてしその地位を築いていくことは間違いないだろう。

主流の競合車は、アウディA3、BMW 1シリーズ、メルセデスベンツAクラスといった超人気車達である。しかし、ゴルフはそのデザインや乗り味から、これまでもアウディやメルセデスベンツと張り合ってきた。現行となる8代目ゴルフⅧはいかほどのものだろうか?

  8代目ゴルフⅧを詳しく見てみよう

・スペック

グレード 排気量 エンジン 最高出力/最大トルク 変速機 駆動方式 燃費 新車価格
eTSIアクティブベーシック 999cc 直列3気筒DOHC12バルブICターボ+モーター 110PS/220N・m 7速AT FF 20.4km/L 約300万円
eTSIアクティブ 999cc 直列3気筒DOHC12バルブICターボ+モーター 110PS/220N・m 7速AT FF 20.4km/L 約320万円
eTSIスタイル 1,497cc 直列4気筒DOHC16バルブICターボ+モーター 150PS/250N・m 7速AT FF 18.7km/L 約370万円
eTSI Rライン 1,497cc 直列4気筒DOHC16バルブICターボ+モーター 150PS/250N・m 7速AT FF 18.7km/L 約380万円
TDIアクティブベーシック 1,968cc 直列4気筒DOHC16バルブICターボ (ディーゼル) 150PS/360N・m 7速AT FF 22.2km/L 約360万円
TDIアクティブアドバンス 1,968cc 直列4気筒DOHC16バルブICターボ (ディーゼル) 150PS/360N・m 7速AT FF 22.2km/L 約420万円
TDIスタイル 1,968cc 直列4気筒DOHC16バルブICターボ (ディーゼル) 150PS/360N・m 7速AT FF 22.2km/L 約425万円
TDI Rライン 1,968cc 直列4気筒DOHC16バルブICターボ (ディーゼル) 150PS/360N・m 7速AT FF 22.2km/L 約430万円

日本では2021年に発売が開始された。パワートレインはガソリンエンジン+モーターを搭載した「eTSIシリーズ」とディーゼルエンジン搭載の「TDIシリーズ」の2種類。それぞれに「ベーシック」~「Rライン」の4グレードをラインアップ。

「eTSI」は48Vベルト駆動式スタータージェネレーターとリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムを 従来の1.0TSIエンジンと1.5TSIエンジンに掛け合わせた新型のパワートレインだ。
「TDI」フォルクスワーゲンお馴染みのディーゼルエンジンである。しかし、デュアルAdBlue噴射システムを採用し、窒素酸化物(NOx)の排出量を抑制しつつ、従来型のTDIエンジンよりも低い回転数から最大トルク・最高出力を発揮するため、レスポンスが大幅に向上している。

それぞれのグレードの違いだが、まず、「アクティブベーシック」と「アクティブ」の間ではほとんど違いない(アクティブはハイビームアシストと4席独立エアコンを装備)。しかし、アクティブベーシックではパッケージオプションが選べない(中古の場合は搭載されていない)という点には注意が必要である。「アクティブ」と「スタイル」には、テクノロジーパッケージ(22個のLEDヘッドライト、ヘッドアップディスプレイ、パーキングアシスト等)とディスカバープロパッケージ(スマホとナビの連携機能、地デジ受信等)をオプション装備することができる。この2つのパッケージオプションは是非ともつけたい必須オプションだ。「TDIアクティブアドバンス」にはこれら2つのパッケージオプションが標準装備されている。「Rライン」は「スタイル」をさらにスポーティ仕様にしたモデル。スポーツ仕様のシートやサスペンションが装備され、マフラーエンドも4本出しの様なカッコいい見た目になる。価格差をか考えると「スタイル」<「Rライン」だろう。

・エクステリア(外装)

大きさは、全長×全幅×全高=4295×1790×1475mm。欧州車特有の車幅の広さはなく、非常に扱いやすいサイズである。シルエットは先代からあまり変わっていないが、ヘッドライト類のシャープさが増し、かわいい系の見た目からクール系の見た目へと変貌を遂げている。先代の見た目も好きだったが、8代目の先進的なデザインも高級感があって悪くない。Rラインになると、マフラーエンドが4本出し風になる(フェイクパーツなので、実際に4本出しではない)。

・インテリア(内装)

インテアリアは一気に最新化した。スピードメーターはデジタルディスプレイ化し、センターのナビもタッチ式ディスプレイとなったが、このナビはあまり使い勝手が良くない。タッチ感度は普通だが、内部のソフトウェアのバグなのかたまに止まることがある。しかし、Bluetoothやワイヤレス充電機能など便利な機能が沢山あるので、ナビが使いにくいのは惜しい。今後のアップデートに期待しよう。
内装の豪華さはベンツ、アウディ、BMWに劣るものの、アンビエントライトが搭載され、シフトレバーもポルシェ911type992の様な形状になっておりシンプルながら質感は申し分ない。
後部座席の広さは先代とそこまで変わらず。質感ではベンツAクラスに劣るものの、座り後心地や広さはゴルフⅧの方に軍配が上がる。

・トランクスペース

トランクスペースは後部座席を倒さない状態で380Lで先代と同じ容量だ。後部座席を倒せば約1237Lになる。このサイズの車では標準的な広さだ。

・走行性能

eTSIエンジン搭載モデルはモーターがアシストしてくれるおかげで非力さを全く感じさせない。日本の公道では必要十分なパワーである(1LのeTSIでも十分)。走り出しも俊敏であり、高速道路でもストレスを感じることはないだろう。ディーゼルエンジン好きな人はTDIエンジン搭載モデルの購入を検討しよう。eTSIよりもトルクがあるので、さらに力強さを感じられる。

また、静粛性と乗り心地はとても良い。ディーゼルエンジンのTDIでも、ディーゼルであることを感じさせない静かさである。道路の凹凸はやや拾うので、乗り味の固いBMW1シリーズ良い勝負。感覚的にはベンツAクラスとBMW1シリーズの間くらいだろう。

ハンドリングはかなり軽いので、楽に運転できる。その反面、軽すぎてハンドルから車体をコンロールしている感覚は伝わらないので、ステアリングからドライビングフィールを得たい人にとっては退屈に感じるだろう。

・安全性

ゴルフⅧの安全性はどうだろうか?ユーロNCAP評価を見てみよう。ユーロNCAPとはヨーロッパで実施されている自動車安全テストで、乗員保護、歩行者保護、チャイルドプロテクション、安全支援機能の4種の観点からテストを行い、その結果をもとに得点が付けられる。
8代目ゴルフⅧは乗車保護が95点、チャイルドプロテクションが89点、歩行者保護が76点、安全支援機能が78点で総合評価が星5つの満点だったので、安全性には問題ない。

また、安全支援装備として以下ののもが装備される。
・全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール
・衝突軽減ブレーキ
・トラベルアシスト(同一車線内運転支援システム)
・エマージェンシーアシスト(緊急時停車支援システム)

一通りの安全支援システムは標準搭載されている。トラベルアシスト(レーンキープ機能)とクルーズコントロールで安全かつ楽に高速道路の巡行を行うことができる。また、ドライバーが運転中に意識を失った際に自動停車させるエマージェンシーアシストも搭載されているので万が一の時でも安心だ。

  8代目ゴルフの故障は?

・エンジン系の故障

エンジン本体の故障事例はあまり耳にしない。しかし、クーラント(ラジエータを循環する冷却液)が漏れ出すことがある。これはラジエータが外れることで、クーラントホースが破損することで起こる事象なので、メンテナンス時にラジエータがしっかり固定されているかは必ず確認しよう。

・センサー系の故障

センサー系の不具合は欧州車あるある。8代目ゴルフも例に漏れずといったところ。主に不具合が出やすいのは、アダプティブクルーズコントロールのレーダーセンサーやパーキングアシストのセンサーである。致命的な故障ではないが、レーダーセンサーは衝突軽減ブレーキを動作させる際に使用するセンサーなので、壊れたまま乗り続けることは非常に危険である。センサー系の異常警告が出たらすぐに直そう。

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